麻瀬憧庵                                 

スピーカー・システムのステップアップとセッティング


やはり、オーディオとは留まらない趣味なのでしょうか。
それなりに満足して楽しく聴いていても、どこか気になるところが少しでも出てくるとやっぱりそこを直したく
なってし まいます。
特にスピーカーはあちら替えればこちらが気になる、という具合に中々最終形に至りません。
私のSPもこのホームページを書き始めた時とは全く異なるシステムになってしまいました。
という訳で、今のシステムに至った経緯をちょっと書いてみます。

                            前のシステムの改良報告は
こちらに残しておきます。

 2017年11月23日
46cmウーファー導入記

 うちのスピーカーシステムの最低音部には、40年くらい前に購入し使い倒してきたJBLのLE14Aというウーファーをサブウーファーとして使用してきました。

べリンガーのCX2310というチャンネルデバイダーをモノラル仕様にして3Way+サブウーファーという4Way仕様でした。 つまりウーファーの下は出しっ放しにして、サブウーファーのハイカット周波数とゲインの増減にて音合わせをしてきた訳ですが、アンプのBTL接続以来この最低音部の更なる音質向上をずっと考えてきました。

先日ノイズフィルターを導入し低音部の改善がみられましたので、いよいよ本格的に手を加える事にしました。

予算が許す範囲で色々探しまわった結果、某オーディオ・ネットショップで Electro-Voice ( エレクトロボイス )ELX118という46cmウーファーを見つけました。


この機種に決めた理由は、まず第一にサイズ。
縦661mm × 横507mm × 奥行574mm と、横向きに置くと丁度家のスペースに入る大きさでした。

でっ、このサイズの割に
■周波数特性
 50 Hz - 100 Hz(-3dB)
 35 Hz - 200 Hz(-10dB)
と、カタログ上では低音が良く出る部類でした。

重量も 30.6 kg と比較的軽く、なんとか持てる重さでした。

そして最後は価格。
ペアで101,000円(税込)也。 これが送料無料です。
更には、ちょうどこの期間ポイントが10倍付になり、4ウェイ用のチャンネルデバイダーが1万円も安く買えるという事で即決定!〜

     
到着後早速改造に着手しました。

まずはスピーカーユニットの取り外し。 46cmという事でさすがにデカイのですが、マグネットはこんな物。フレームは貧弱ですね。
このマグネットで駆動出来るという事は、コーン紙は軽量だという事ですから、重低音を再生するのは無理でしょうね。 カタログデータとどれほどかけ離れた音が出てくるのか、ちょっと心配です。

裏板にスピコン用のターミナルボックスが付いています。その上にはハイカット用のコイルが設置してあります。
このコイル、鉄心入りですから歪の点で不利ですね。 サブ・ウーファーとしてポン付けで使う場合以外は撤去した方が良いですね。

内部に貼ってある吸音材は、底板と裏バッフルの下半分を覆うようにフェルトが貼られているだけ。
はじめコーン紙を軽く叩いたところ、ボヨヨ〜ンと、良く言えばふくよかな低音が、悪く言えばしまりのない低音が出てきそうな音がバスレフダクトから聞こえてきましたので、最後、試聴しながらグラスウールでも追加しないといけないでしょうね。

     
 内部の補強は、バッフル用の板の端材(15mm厚)が数か所に使われているのと、スピーカー取り付け穴を開けた時に出た丸い板を、半分に切り上下面に貼ってあるだけ。

早速追加の補強に取り掛かります。
長さ60cmの両端にねじ切りしてある長〜いボルトを前後バッフルに貫通させて、両端からナットで締めあげます。
この補強のキモはキャビネットに呼吸をさせないという事。
スピーカーの内部に音が放射された場合、外に向かってキャビネットを膨らませる方向に力がかかりますが、前後から締め付ける事によりこの力を抑えようという試みです。
更に、裏バッフルのスピーカー中央に当たる部分に突っ張り具を設置し、これでスピーカーを前方へ向かって抑えつけます。
この、締める力と押す力をバランスさせ、キャビネットとスピーカユニットの振動をダンプさせるという事です。
 『貧乏人的音質改善術 @スピーカーキャビネットの振動抑制策 参照

     
 ユニットの取り付け前に帯電防止剤 『アンチスタH』 を満遍なく塗り付けました。果して何か効果があるのかどうかまったく分かりませんが、たっぷり余っていますのでどこにでも塗っちゃえってなもんです。

スピーカーケーブルはアンテナ配線に使われる同軸ケーブルを使用しています。 プラス、マイナス用に2本使い、中心の銅線を信号線に、外側の網線をシールド線として使用し、この線は全てのスピーカーケーブルとまとめて壁コンセントのアースに落としています。
   最後にグラスウールを板むき出しの部分を覆う様に貼り、スピーカーを取りつけて完了です。

スピーカーマウント用の穴には鬼目ナットが使われているので、取り外しや再取り付けが安心してできるので大変ありがたいです。
完成、設置後先ずは周波数特性を計ってみました。

手持ちの周波数特性測定用CDとサウンドレベルメーターを使用して測ってみたところ、160Hz〜70Hzはほぼフラットに再生されるようでした。 その下60Hzで5,6dB、50Hzで8〜10dBほど低下しています。 カタログ値とはだいぶ違いますね。
この数字は交換前のJBLのLE14Aとあまり変わらず、この時点ではだいぶがっかり。

逆に、正味30数リットルの小さな箱でこの様な低音を再生できるこのLE14Aを設計したジェームス・バロー・ランシングに改めて驚きと称賛の気持ちが湧いてきました。 

さて、試聴です。
おやおや、低音のあやふや感、モヤモヤ感はかなり無くなりました。非常に分解能の高い音に様変わり。

低域への伸び、量感に関して言うと、元々あまり入っていない音源を聴いた場合はあまり違わないのですが、入っている音源を聴いた場合は全く違う低音が出てきます。時にはボディー・ソニック状態。 部屋もビビり、あまりの低音に思わず音量を下げなければと思うほど。

この特性でこんな感じだと、もし30〜40Hzまでフラットに出るようなスピーカーを使ったらどんな音が出てくるんでしょうね。 普通の6畳間ではとても再生できるものではないでしょうね。 家ではこれ位が限界かもしれません。

でっ、この音を聴いていて思ったのですが、この再生音を実現できたのは、BTL接続アンプがあったればこそではないのか、普通のステレオアンプでは無理だったのではないかという事です。

スピーカーとマイクは原理的には同じですから、左右のスピーカー同士が相互干渉し発生した逆起電力により、アンプの帰還ラインに信号ラインとは違う電流が流れ、それが電源波形にも悪影響を及ぼすそうですので、この帰還ラインが存在しないBTL接続では歪、濁りの少ない再生音になるのではないでしょうか。

『BTL接続』ページの最後に書いた 『あれの導入かぁ〜!!』 とはこの46cmスピーカーの事だったのですが、思っていた以上の効果が見られたので、

 大成功〜〜!!
                                                    2015年7月6日・記

ページトップへ                         前へ         次へ