麻瀬憧庵                                 


S音響補正ボックス3−至福の音へ


 結局、4本足異長スピーカースタンドの使用はやめて、普通の置き方に戻した訳ですが、このスピーカーの後ろのコーナーからの放射音に対する処理を行わなければならなくなりました。
設置型音響補正ボックス1

設置型音響補正ボックス2

設置型音響補正ボックス3
そこで、天井に吊り下げた音響補正ボックスを丁度逆様にして、床にそのまま置けるような物を考えました。

設置型音響補正ボックスの設計図はこちら

左の画像右側が斜め前から見た所、左側がコーナー側から見た所です。中にはロックウールを充填してあります。



2枚目の画像のように、天井面と同じように床面も斜めに仕上げてあります。
左右の面の延長線が裏のコーナーに向かうように設置すると、床面の延長線もコーナーに向かうように作ってあります。


3枚目の画像のように設置します。左右の空間は自由に選べます。

左右の壁側の面は、スピーカーの横面も利用して、大きなストレートホーンを作り出しています。

      設置型音響補正ボックス4
 これを製作した時に、ついでにリスニングポイントの後ろの天井に吊り下げた音響補正ボックスと同じ物を作り、前の天井に吊り下げている古いスピーカーボックスに替えて設置しました。
音響補正ボックス改造版

音響補正ボックス改造版2
現在は、この様になっています。

黒い物は、ウレタンで出来た簾のようになっている、元々は滑り止めとして売られていた物です。
余計な反射を抑えてくれるかと思いぶら下げたんですが、効果の方は極僅かという所でしょうか。

このボックスを作るに当り、ちょっと工夫してみました。
箱の中を仕切り板で前後に分割してあります。
それぞれにロックウールを充填してあるのですが、前側の面と下の面の手前側には小さい穴をたくさんあけてあります。

この穴から飛び込んだ音が中で反射を繰り返すうちにロックウールに吸収されるという、つまり吸音ボックスになっているのです。
以上で、部屋の音響の調整は終了しました。

もうこの部屋は異次元空間。
スピーカーの周波数特性の調整がアジャストすると、最高の音場が現れます。
 自分が座っている場所の空気と、目の前に現れる音場の空気が同化して、完全に境目が無くなります。
目の前の楽器から出た音が部屋中に広がり自分を包みこんで、まるでサラウンドの様に聴こえます。
録音スタジオに紛れ込んで聴いているような、ジャズクラブの最前席で聴いているような、そんな錯覚を覚える程生々しい空気感を味わえます。

 コンサートホールでのライブ盤の場合は、拍手が演奏者の後ろ側、つまり前方から聞こえてきてしまいますので、さすがにちょっと違和感があるんですが、客席で聴いているような感じではなく、舞台の上で間近で聴いているような、息遣いまで聴こえるようなリアルさがあります。

この部屋の入り口のドアは、もう、ドラエモンの 『どこでもドア』。

 録音エンジニアは職人さん。最高の音と音場を閉じ込めようと、自分の持つすべての感性を働かせてすごい作品を残しているんですね。
ただ聴く方の姿勢が問題なのでしょう。
携帯音楽プレイヤーで、圧縮されたMP3ファイルをヘッドフォンで聴いている事に慣れてしまってはいけない様な気がします。

 少しの工夫と後は根気。お金はたいして掛かりません。是非1度、ご自分の部屋でこの様な音の下で音楽を聴いて見て下さい。至福の時が訪れます。
                                                     2012年12月4日・記

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