B過去の取り組み
オーディオに凝り始め、いろんな機材に目が行き始めた中で、自分の手で何かを作りたいという思いが強くなり、スピーカーの自作という事に取り組みました。
当時、いくつか聴いた中で、JBLというアメリカのメーカーの音が、明るく、抜けが良く、スピード感がありとても気に入っていました。
その中で、LE−14Aというウーファーの白いコーンに魅了され、同じくJBLのLE−85というドライバーと、パイオニアのPT−R7というツイーターで3WAYを組み、デバイディングネットワークを自作し、音の調整に取り組み始めました。
ここから、毎日毎日、コンデンサーやコイルという素子の値を変え、測定、試聴を繰り返す、地獄のような、辛い、でも楽しい日々が続きました。
本来、音楽を聴くことが目的であったはずなのに、こういう事を始めると、掛けるレコードは毎日同じ物。
同じトラックの同じ部分に神経を集中し音を聴く。音楽なんて全く聞いていません。
でもね、こういう事を続けてきたからこそ解る事もある訳で。
音は周波数特性で決まります。これは断言できます。その他の色々な要素などは付け足しの様なもので、99%周波数特性で決まります。
うん十万、うん百万というユニットで組んだスピーカーでも、ネットワークを間違えると、ラジカセ並みの音しかしません。
いかに周波数特性をうまくコントロールすることが大事な事か。この一点に集約されます。
周波数特性という事になると、結局一番大事なのはスピーカーという事になります。
アンプやプレーヤーなどの周波数特性は20〜20kHzにおいてほぼ±0〜0.5dB
それに引き換え、スピーカーは平気で±20dBというとんでもない特性を晒しています。
メーカー発表の特性はだいぶ良く見えますが、あれはある種インチキ。表示法で許された範囲で補正されています。
更に、部屋に設置した場合は色々な要素が重なり合い、予測できない山谷が出現します。