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スピーカー周波数特性の測定
費用を掛けずに手軽に周波数特性を測定する方法について調べたら、この様なフリーソフトの存在を知りました。
高速リアルタイム スペクトラムアナライザー
『
WaveSpectra
』
と
測定用の信号を自在に作れる
多機能 高精度 テスト信号発生ソフト
『
WaveGene
』
です。
詳しい使い方はこちら
スピーカーの周波数特性を測ってみよう 〜準備編〜
スピーカーの周波数特性を測ってみよう 〜測定編〜
あと必要なのはマイクです。こちらはアマゾンで安いのをチョイス。
今、コンデンサーマイクが二千円台(
※
)で買えるのですね。
当然中華製ですが。
(
※
)購入したのは2017年12月です。 今(2020年4月)みたら、六千円弱してました。 ビックリ。
商品説明では、周波数特性20〜20,000Hzと書いてあり、集音範囲も前方左右上下とも50度位なら測定に支障がなさそうなのでこれにする事にしました。
さて、測定に際して大事な事は何か。
やはり、実際にいつも自分が聞いている音をいかに正確に測定するかということでしょう。
Web上で見かける測定グラフで多いのは、スピーカー正面、それも直前で取った物ですが、これは全く無意味としか言えませんね。
スピーカーから出た音はそのまま耳に届いている訳ではなく、部屋の中で反射を繰り返した音との合成音を聴いている訳ですから、耳が拾っている音を測定しなければいけません。
又、「正弦波による測定では部屋の反響音の影響を受けるので、ワーブルトーンを使用して測定しなければいけない」、と書いてあるサイトもありましたが、全く持って本末転倒。
再生音をより良くする為に周波数特性を測定するのであるのならば、スピーカーが持っている特性を知る事ではなく、耳が実際に聞いている、部屋の影響を受けた特性を知る事が大事なのですから。
普通に考えると、リスニングポイントつまり左右のスピーカーの中間にマイクを立てて測定する事になりますが、これも正確とは言えない様な気がします。
やはり、左右の耳別々な場所で音を採取して、それを脳内で形造っているのですから、マイク位置も左右の耳の位置に置いて測定するのが良いのではないかと思います。
再生音の向上の為に現在の特性を測定するのですから、当然片チャンネルづつ、左チャンネルのスピーカーを測定する場合は左耳の位置にマイクを固定し、その方だけから出音します。
という訳で、マイクとスピーカーとの位置関係は左のイラストのようになりました。 当然スピーカーの軸上からオフセットしています
又、ウーファーからツィーターまでの角度は約50度位ですが、ドライバー軸上に向けてマイクをセットしてあり、ツィーターとの角度は小さめになっていますので、高域の測定値にあまり大きな影響を与えないだろうと思います。
早速、この状態でダイアフラムを交換したツィーター、JBL2405の周波数特性を測ってみました。
左上のグラフは、純正ダイアフラムのまま、チャンネルデバイダーのクロスオーバー周波数を3,500Hzにして測定した物です。
(グラフ左側の山は測定時に発生した部屋内外のノイズによるものです)
この場合相当上の帯域からドロップし始めますので、8,000Hz以下の特性はもうちょっとましだと思うんですが、その下、互換ダイアフラムのグラフに比べても良くありませんね。
互換ダイアフラムの方がより平坦ですが、高域のレンジが少し狭いのと、やはり予想した通り能率が少し悪いようです。
実際の特性ではドライバーとの相関関係が重要になりますので、各ユニットの周波数特性をこの様に視覚化するという事は、この先、セッティングを進める上で非常に役立つデータであるといえますね
クロスオーバー周波数やユニットの音量を変化させた場合トータルの周波数特性はどのようなグラフになるのか、又、その時の実際の音の変化はどのように感じられるのか。
この様な環境を手に入れた事で、今まで果てしなく費やしてきた時間を劇的に短縮する事が出来そうで,、これから先の音の変化に非常に期待できそうに感じました。
2020年4月24日・記