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ご存知、「綾香」のデビューアルバム 『ファースト・メッセージ』です。 やはり1stアルバムには全てをぶち込んできますので、出来の良い物が多いと思うんですが、このアルバムもご多分に漏れません。 確か、このプロデューサーは、作曲する時、過去の名作をストックした膨大なファイルから、良い部分を抜き出して切り貼りして作ってしまうという様な事を公言している方なんですが、それにしても、全曲なかなか素晴らしい出来栄えで、そんなお手軽に作った物とは思えません。 綾香の声も、声量、伸び、響き共、素晴らしい物です。 |
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「井上陽水」の過去の作品から、スローテンポな曲ばかりを集めた1枚。『ベスト・バラード』です。 まぁ、良くも悪くも陽水節が堪能できると申しましょうか。あの甲高い声が響きまくります。 良く知っている曲が並んでいますから、安心して1枚聴き終える事が出来ます。歌唱力も声量もありますのでそれなりに楽しめるアルバムです。 この人、録音へのこだわりが結構あるみたいで、凝ったミックスが多いみたいですね。特に音場感を封入する事に気を使っているみたいで、目の前にスタジオの風景が現出する様な曲が多数あります。 |
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今では、タレント、俳優として認知されていますが、元々は フォークシンガーだった「泉谷しげる」のライブアルバム 『サブ・トータル』です。 この人、歌下手です。声も良くありません。でもなんか味のある歌声なんですよねぇ〜。結構、歌詞の持つメッセージがズシンと心に響いてきます。 とんでもなくふざけた曲多数あり。でもシリアスな曲は素晴らしいメロディと歌詞を備えた物がとても多く、それらを聴いていると、ふっとボブ・ディランを思い起こさせる様な、そんなメッセージ性を感じさせられます。 このアルバムもそうなんですが、彼の録音に参加しているメンバーは当時の若手有望株多数で、今では皆さん有名人。 |
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「土岐麻子」の『カセットフル・デイズ〜ジャパニーズ・ポップス・カバーズ〜』です。 世の中にカバーアルバムは数あれど、原曲を超える様な出来の物にはめったにお目にかかれません。一般的にカバーには、名曲、ヒット曲を選曲しますから、そのアレンジを含めて完成度の高い曲を独りよがりにアレンジし直しても、すんなりとその曲の雰囲気に没入する事が出来ないのじゃないでしょうか。 その点、このアルバムのアレンジは非常に良く出来ています。 1曲1曲それなりにリズムを変えたり冒険はしているんですが、原曲の雰囲気を壊すことなく、初めから全く違和感を覚える事もなく歌声に没頭できます。 そして、それらのアレンジが土岐麻子の声に非常にマッチしていて、全体的に明るいトーンを保っていてとてもハッピーな気分にさせてくれます。 |
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4人組ロックバンド「バンプ・オブ・チキン」 の 『ユグドラシル』です。 ボーカルの藤原基央が作詞、作曲もこなすんですが、8割方は駄作です。ところが、残りの曲にとんでもなく良い曲があります。 特に作詞が秀逸。物語性に富んでいて起承転結があり、意外な展開やラストに驚かされる。 いや、もう、ホロっとさせられますからねぇ、歌詞で。 演奏においては、ドラムスとベースのアレンジが中々。バスどらにベースが絡みつくように、うねるように演奏する様は、他のロックバンドとは一味違います。 |
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結構、現在一般的な形態の男女二人組のロックユニット、「ラブ・サイケデリコ」の『ザ・グレーテスト・ヒッツ』です。 これ1stアルバムなんです。デビューアルバムにしてこのタイトル。何ともふざけたネーミングだと思っていたんですが、今となっては名は体を表す。これ以後のアルバムはどれも駄作。どれもこのアルバムの曲の真似みたいなのばかり。このグループのアルバムはこれ1枚で十分。 でも、このアルバムは非常にいいですよぅ。なかなかユニーク。 英語詞と日本語詞が混ざり合った様な訳のわからない歌詞なんですが、それが軽快なロックンロールにジャストフィット。とても斬新な響きとなって頭の中を駆け巡ります。 |
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ご存じ 「山口百恵」の『ベスト・コレクション』です。 全15曲が時系列に並んでいますが、4曲目の「横須賀ストーリー」から声が大人になり、歌唱力も格段にアップしたのがはっきり判ります。 そしてこの曲から、宇崎竜童、阿木燿子夫妻が作曲、作詞を担当する事が多くなるんですが、これらの曲は、皆、夫婦じゃなければできないだろうと思わされるようなユニーク、かつ完成度の高い物ばかり。更に、これらの曲を編曲した、萩田光男の完璧なアレンジ、これに彼女の声と歌唱力がマッチして、後世に残る数々の歌が完成したのでしょう。 やはり、本人の素材だけではなく、周りのスタッフの能力が長けていたので、伝説にもなるアイドルになれたのでしょうね。 |