麻瀬憧庵                                 










            

図書館所蔵お薦めアルバムBR&B


 このジャンルの音楽は現代の主流ではあるのですが、ヒップ・ホップやダンスミュージック系から、メロディアスな物までかなり幅広くラインアップされています。
その中で私のお薦めはと申しますと、やはりメロディーがしっかりしていて、リズムやビートにひと工夫あり、深く楽しめるものという事になります。ダンスチューンに特化した様な単純なリズムの音楽は除外されます。

 歌手の能力的には、このジャンルの人達が一番高いのかなって思っているのですが。声量といい、音域の広さといい、表現力の高さといい、やはりディーバと呼ばれるにふさわしい人たちが沢山いるように感じます。

私の中ではR&B御三家ABCのうちのA 「アリシア・キーズ」『ザ・ダイアリー・オブ・アリシア・キーズ』です。

 あとのBビヨンセCクリスティーナ・アギレラ
この3人にはそれぞれ特徴というか武器がありますね。
アリシアはピアノ。ビヨンセはダンス。そしてクリスティーナは歌唱力。3人とも最高のライブパフォーマンスを見せてくれます。
 日本のアーティストでは絶対にまねのできない、決定的な能力の差を見せつけられてしまうような圧倒的なライブパフォーマンス。なんで日本人がこれらの人のアルバムを聴かないのか不思議だ。
 図書館所蔵のアリシアのアルバムの中で一番のお薦めは、このアルバムではないでしょうか。良い曲がたくさんありますよ。
去年(2012年)ですかねぇ、27歳位で亡くなってしまった、「エイミー・ワインハウス」『ブラック・トゥ・ブラック』です。

 この人R&Bにジャンル分けされているんですが、全然ピンとこないですね。
全ての曲がとてもノスタルジックで、まるで60年代の様なアレンジばかりです。声も力感はあるんですが、パンチの効いた歌い方ではなく何となく古臭い歌声に聴こえてしまいます。

 この人が今の若いアーティストに与える影響は非常に大きかったそうですので、今のヒップ・ホップをはじめとするこのジャンルの音楽の行き先に疑問を感じ始めた人たちが原点回帰という事で、彼女から何かを得ようとしたのかも知れませんね。
もう今では大御所となってしまいました、「チャカ・カーン」
『クラシカーン』です。

 この人の声も圧倒的ですね。何であちらの人はこれ程声にパワーがあるんでしょうかねぇ?日本人には一生追いつけない事なんでしょうか?

 このアルバム、ジャンル分けはR&Bなんですが、アルバムタイトルから想像できる通り、どう見てもジャズですねぇ。
ピアノトリオを中心としたアコースティックな伴奏でスタンダードを軽々と歌いこなします。
 もう1枚、『ファンク・ディス』というアルバムも図書館所蔵ですが、そちらは完全なR&Bアルバム、更にパワフルな歌唱です。


R&B御三家の一人、「クリスティーナ・アギレラ」です。
メジャーデビュー最初のアルバムでブリトニー・スピアーズと争った末にグラミー賞の新人賞を獲得した後、2枚目に出したアルバム『ストリップト』です。

 1stアルバムの商業主義的な内容に我慢できず、その時の自分を全て曝け出して歌詞にしたという事で名付けられたタイトルだそうですけど、私英語分かりませんので内容は全然把握できないのですが、そんなことどうでも良いという位曲(メロディー)の出来がいいんです。
 もうすべての曲が良い。捨てる曲がありません。
声はもちろん最高。何しろパワフル。艶も響きも伸びも良い。
 このアルバムはもう最高ですね。これ以上のアルバムは後にも先にもありません。何度聴いても良い。大お薦めです。

 そしてこちら2012年に出たロータスです。
『ストリップト』の後何枚か出したのですが、出すごとにつまらなくなッて行きました。その理由は、周りに迎合してしまったから。
 やはり、ガガとか、ケイシャとかに影響されて同じようなアルバム作りをしてしまい、声にエフェクトをかけたりして、クリスティーナの声の良さを殺してしまったから。その上、曲もアレンジも酷い物ばかりでした。

 やっとその事に気付いたのでしょう。このアルバムでは原点回帰がなされており、『ストリップト』当時に戻った様なパワフルなアルバムになっています。
 これは良いですよう。『ストリップト』と甲乙つけがたい様な素晴らしい出来です。その上、録音も素晴らしい。
フージーズのボーカル、「ローリン・ヒル」の初ソロアルバム
『ザ・ミスエドュケーション・オブ・ローリン・ヒル』

 1999年のグラミー賞で、女性アーティスト最多の5部門を制したアルバムです。
 この人、生き方が独特で、確固とした自己を持ち、自分の思う道を突き進む姿勢が強烈なんですが。このアルバムもその自己主張の強さが感じられるような強い個性に満ちた曲が満載で、グラミー5冠納得の1枚です。

 ラッパーとしても有名なんですが、やはり歌の上手い人のラップは、ラップしかできない人のラップとは全然違い、安心して聴いていられますね。
本当のレジェンドになってしまいました、「マイケル・ジャクソン」『キング・オブ・ポップ』です。

 ほんとにもうこのタイトルそのまま。ここに収められているのは、誰でもが知っている名曲ばかり。もし彼がいなかったら、今の音楽シーンがいったいどんな物になっていたか、全く想像できません。

 まぁ、いろんなスキャンダルが多い人でしたから、聴かず嫌いな方も多いとは思うんですが、先入観を持たず曲だけを聴いて見るとその凄さが分かります。もし機会があったらコンサートのライブDVDを見てみるとよろしいかと。ダンスパフォーマンスには圧倒されます。
「ザ・ブラック・アイド・ピース」『モンキー・ビジネス』です。
 このアルバムは楽しいですよぅ〜。
ジャンルとしてはヒップ・ホップ。ラップメインのアルバムなんですが、どの曲もメロディーラインが良く出来ていて、皆さん歌も上手いのでラップも違和感なく聴けます。

 特に前半の曲の並びがとても良く、又バラエティーに富んでいるので、怒涛のごとく、一気に聴かせきります。

 このアルバムから、5部門でグラミー賞にノミネートされ、うち2部門で受賞しています。
「TLC 」『クレイジー・セクシー・クール』です。

 ダンスパフォーマンスまで入れると史上最高の女性R&Bグループといっても過言ではないでしょう。彼女達の2枚目のアルバム。
 一般的には、ファーストアルバムに比べるとセカンドアルバムの出来は相当落ちるのが普通なのですが、このアルバムは名曲がたくさん入っています。中でもお薦めは、完全無欠の大傑作、「ウォーター・フォール」です。この曲のアレンジの良さはもう感涙物。二枚目のアルバムが成功したアーティストは、後世に名を残すことが決定した様な物で、このグループ、一人が交通事故で亡くなってからほとんど活動を停止した状態なんですが、世界中で新アルバムの発表が待たれています。

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