オーディオ雑記帳その4
皆さんは最近作られた楽曲に満足されていらっしゃるでしょうか。
私は全く興味をひかれません。 邦楽も洋楽も、ロックもポップスもR&Bも、ジャズもソウルも何もかも。
血沸き、肉躍る様な熱い感動を感じる事は皆無です。
そうなってから、もう相当長い年月が経ったように感じます。
一体どうしてなんでしょう? いつからこんな事になったのでしょう?
全ての物事には寿命があります。 音楽にもそれは存在するのでしょう。
例えばクラシック音楽。 一般的には1,550年位から1,900年頃位の西洋の芸術音楽を指すそうですが、有名な作曲家の活躍時代を見てみると、1,750年〜1,800年代後期に集中しているようです。
今、クラシックファンが好んで聴く物も、それらの作曲家が作った音楽ではないでしょうか。
ジャズに至っては、1,950数年から60数年までのほぼ10年間で発展を遂げ、そして終焉を迎えています。
今では発祥の国アメリカでは完全に死んだ音楽と言っても過言ではありません。
もちろん、今でもジャズファンは多数存在し、現在の演奏者のアルバムも多数売り出されている訳ですが(日本ではと言えるでしょう)、それよりも、黄金の10年間のジャズジャイアントと呼ばれるミュージシャンの残した演奏を好んで聴いている人の方が多いのではないでしょうか。 特にオーディオファンの方々は。
60年代に入り、ロック、フォーク、ソウル等の音楽がそれぞれ発展、隆盛を極め、その後いつしか、ジャンルの垣根を飛び越え融合し、今の音楽になって来たといえるでしょう。
70年代半ばにニューヨークの黒人街で生まれたラップと言われる歌唱法は、2,000年代に入り急速に普及し、今では極スタンダードな音楽となってしまいました。
私が思うに、このラップの隆盛と共に楽曲からメロディーが消え、只のビートとリズムだけが重んじられるダンスミュージックの様な物ばかりが蔓延る様になってしまったのでしょう。
又は、もうメロディーが生み出せない様な状況が訪れた為、ラップに逃げ込んだのかもしれません。
単純に言うと、音楽はドからシまで、半音を入れても12音階の音で作られている訳で、脳が納得する音階の流れを考えるとメロディは無尽蔵ではなく、もうすでに作られ尽くしてしまったのではないでしょうか。
最近の曲は、なんか昔聴いた何かの曲に似ていると思う事が多々ありますが、それも致し方ない事なのかなと思いますし、最近ラジオから流れて来る物にカバー曲が非常に多いのですが(特に邦楽において)、昔の名曲を越えるメロディを生み出すのはもうほとんど不可能という状況に至っているのではないかとも思います。
という訳で、私の考えでは音楽は死んだも同然。 これから生まれる楽曲には全く期待は致しません。
もう、過去の名曲だけで十分です。
100曲の名曲があればお腹いっぱい。
これらを毎日聴いていても毎回同じような感動を得られ、十分な満足感と幸福感を味わえます。
但し、うちのオーディオルームで聴く場合に限った事ですけど。