麻瀬憧庵                                 


スピーカーセッティング詳細へ                        遮音壁の制作記              


  新築時あまりにも音漏れが酷いので、窓は全て石膏ボード等を利用して塞いだのですがあまり効果は見られませんでした。
オーディオルームの東側は駐車場になっていて、南側のアパートとの間も通路1本分の間隔があるのですが、さすがにこのままで大音量を出し続けるのは問題だろうと思い、何か音漏れを抑える方法を講じなければならなくなりました。

まず最初に考えたのは、部屋の壁全面に沿ってブロックを積み上げてしまおうかというものでした。
図面を起こして計算したら、必要なドア部分を除いて総数250個程。 これ総重量2t を超えてしまいます。床はもつのか? っという事で断念。

最終的に、2×4材で枠組みを作り、ロックウールを充填し石膏ボードを貼って行くという方法に落ち着きました。
入口のドア、掃き出し窓、押し入れに通じるドアと3ヶ所は開け閉めできるドアが必要ですので、この部分を含め天井などの形状、換気扇部分の処理等、設計に相当な時間を取られ、結局、構想10カ月、施工1カ月と完成までに長い月日が掛かってしまいました。






 施工材料はご覧の様な物です。
2×4用の柱材は、19×89×1,820mmと38×89×1,820mmをメインに使い、石膏ボードは厚さ9.5mmの物を使いました。
ほんとは12mm厚の物を使いたかったのですが、重いのでやめにしました。

石膏ボードは32枚程、2×4材も35,6本使用したと思います。
その他に、ロックウールのロール状のもの3本使ったと思います。
材料費総計は45,000円以上、50,000円以内という所だったと思います。

 まずは天井から取りかかりました。
2階への音漏れが激しかったので、天井部分は2重に作るつもりでしたので、柱材を縦に使うと20cmも低くなってしまうので、横に使い38mmの空間に50mmのロックウールを挟み込む様にしました。

あまり重くなっても困るので、板材は石膏ボードを止める位置に、天井裏の桟を探して必要な長さのみ貼り付けました。
その後ロックウールを隙間なく貼り、石膏ボードを止めて一段目の天井の完成です。
  同じように2段目の天井を貼ったら、
ダウンライトとペンダントライトを取り付け、火災報知機も元あった場所に取り付け完成です。





 四面の壁も全く同じ方法で作りましたが、2×4材は縦に使い、89mmの空間にロックウールを2枚重ね位にして石膏ボードを貼り付けて行きました。

一番苦労したのはドア部分で、この2×4用の柱材は、あまり上質な材料とは言えず、どれにも反りや歪みがあり、普通に組み立てていくと上か下に甚だ大きな隙間があいてしまいます。
という訳で、この歪みを矯正しながら慎重に一枚のドアを組み立てていかなければなりませんので、とても時間がかかる作業となってしまいました。

左の画像は北側の壁で、左がこの部屋への出入り口のドア、右が奥にある押入れへのドアです。
入口のドア、元々あったドアに更に石膏ボードを貼り、そしてこのドアと二重ドアになっています。

       


南側の壁面には、庭へ出る掃き出し窓がありますので、これも使えるようにドアを付けました。
一番外側から、シャッター、二重ガラス窓、石膏ボードの1枚目のドア、ロックウールを貼り付けた二枚目のドアという構成です。

このドアと出入り口のドアには、自作ミニシルヴァンを座った時の耳の高さになるように設置してあります。


そして、東側にある換気扇も必要な時には使えるように残してあります。
中にロックウールを詰めた蓋を作り、普段はまっ平らです。

以上ざっと書きましたが、設計図さえちゃんと起しておければ後はそれほど難しい事ではないですね。
というか、結構楽しめました。
 この壁出来上がってから外に出て聴いてみたところ、さすがに低音の遮音度は低いのですが、中音以上では結構な効果があり、騒々しさはそれほど感じなくなっていました。
という訳で、今では夜も心置きなく音楽を楽しめる環境になりました。
                                                                     2015年8月8日・記

と、まあ、暫くは問題なく聴いていたのですが、46cmウーファーを導入後、低音のレベルが飛躍的に高まってしまい音漏れが非常に大きくなってしまいました。 という訳で再度壁の改造に乗り出さなくてはならなくなり、20年の8月に始め、10月にやっと終わりました。⇒遮音壁2

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